今宵も月夜に導かれ、

あっちの止まり木へふわり、こっちの止まり木にふわり。

いったいどこへ行き着くのやら。

そんな「月夜のみみずく」の自分のための備忘録

自己愛について考え 飛べない月夜のみみずく

2008年6月12日

 

「よう(木、日と書く)子」という近代文学の作品を講義で扱った覚えがある。たしか、健康と病気の間の薄いジャポン玉のような膜に留まることで、現実の困難を逃れようとする女性を描いた作品だった。


NHK教育で<増える若者のうつ>というテーマを観た。九州大の精神科医いわく、中高年と若者のうつ患者の性格には次のような違いがあるという。

中高年は<真面目>、<責任感が強い>といったような、従来のうつ気質。これに対し若者は<自己愛が強い>、<漠然とした自信>、<規範に背く><環境に適合できない>といった特徴をもつという。後者は抗うつ薬がきかず、病気でも「自分の好きなこと」には熱中できる。


みみずくのイメージからいうと、若者のうつは、大人げないような、わがままっ子というか感じがする。


冷静客観にみて自分はどちらのタイプか。……自己愛……漠然とした自信……ないとはいえぬ。規範を嫌う……うぬ、ないとはいえぬ。わがまま……長野の閉鎖病棟で院長に「あなたは最初は模範的だったが、わがままだ。自分の思い通りにならないと、周りをふりまわす」となんども言われた。ショックだった。(とくに先輩の通夜のとき、鉄格子の外にだせ!と喧嘩したことに関しては)


けれども、中高年の特徴である「責任感」。これも強いと他人から言われてきた。仕事を引き受けすぎ、さらには他人を心配してときに余計な手助けもしてきた。


みみずくの顔は老け顔なのは事実だ。


しかしみみずくの心は?中高年?若者?


わがまま?なの?それが原因で、死にたいくらい辛い魔の時間がこないか怯え苦しんでいるの?


あーわがままがなんじゃ。自己愛が強い?中身のない自信? なんでもいうがいいさ。それに責任感が加われば、<中高年>と<若者>の両性質を兼ね備えた北杜夫もあっぱれの大うつ病だ。


そもそも、この誰も見ていない「月夜のみみずく」をせっせと書いているのは自己愛によるものかもしれぬ。先日の秋葉原の犯人が犯行予告を誰も見ていないサイトに書き込みをしたのと同じだ。

みみずくはきいたんだ。今日の福祉センター帰り、能見台駅前で自分にむかって高校生から「秋葉原のにおいがする」と言われたのを。これは統合失調症による幻聴ではない。気のせいではなかった。


僕はいま混乱してる……月夜のみみずくはね、よる木にとまって、一羽考えてごとをしてるんだよ。自分が、飛べない鳥なのか否かを。

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