今宵も月夜に導かれ、

あっちの止まり木へふわり、こっちの止まり木にふわり。

いったいどこへ行き着くのやら。

そんな「月夜のみみずく」の自分のための備忘録

高原からの手紙

2008年6月4日

 

飯綱山から、「絵が届きました」との便り。届いたのは四十九日の翌日、1日のことだった。一字一字丁寧でこころのこもった字だった。「優しい絵を描くノブキ様へ」……病院でみみずくの母がそれを読んで泣いている。手紙と写真は亡き祖父の仏壇に飾ってある。精一杯の力で描いた月夜のみみずくの絵は先輩の仏間に飾って下さったという。


1年前のいまごろ、先輩と実家を訪れ一緒にネマガリタケを取りに行った日のことを思いだす。飯綱山の山麓、道なき道をお父さんに案内され、ネマガリタケとイラクサを取って……土砂くずれを止めた樹齢何百年もある木をこえ、クレソンの咲く沢をわたり、大きな岩の上で飲ませてもらったビールの味。帰りの赤い池の鉄の味、先輩の家族と一緒に食べた鍋の味、忘れない。


……飯綱山の畑は、マルチがけの時期に入っている。今年は手伝えないけれど、いつの日か、お墓参りを兼ねてお手伝いにいこう。

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