土日は千葉にいく。夜が明けたらまた森へ行ける。図書館にいってヒルの生態についてばっちりおさえた休学中の大学生。
帰宅し、ダンボールのなかからカンナをさがすと記憶の隅に追いやられた思い出の品々が出てきた。
ためらいながら深夜、一人でこっそり開く小学校の卒業アルバム。"10年後の私へ"のページを見て息をのむ。1999年度にかかれたもの。このうちの何人かは、少なくとも一人は……ああ… もう旅立ってしまった。
文集もついていた。自分のは小学校生活をざっとまとめたものだった。
「これから自分の生き方を変える大きな山があるかもしれません。」
……いまはきっとその山のどこかだろうか。
「つらいことでも深く考え過ぎず、前向きに生きよう。」
……君のいうとおり。今は焦らず、いい方向に考えていかなくっちゃね。
「何十年先の自分もきっとこの文章を読んでくれているはず」
……読んでるよ。忘れてないよ。ちゃんと僕は僕のことを覚えてるよ。
「小学校卒業するほんの少し前のぼくは健康で楽しい生活を送っています……そちらもがんばって」
……うぐ、泣かせてくれるじゃねえの。過去から他でもない自分への応援メッセージ。頑張ります。頑張ります。うつ病はがんばっちゃいけないんだけど、治すことにみみずく、全力をかけます。
文集のタイトルのようにもういちど"はばたき"! するだ。