今宵も月夜に導かれ、

あっちの止まり木へふわり、こっちの止まり木にふわり。

いったいどこへ行き着くのやら。

そんな「月夜のみみずく」の自分のための備忘録

泳げない湘南ッ子

2008年7月11日

 

北鎌倉の喫茶店、笛で画家のSさんと会ってお話をする。手作りの木の家にところ狭しと並べられた楽器や作品。いくつもの古時計がこちこちと時を刻む。ひとつひとつの時計が<一人ひとりの時間が違ってもいい>、と教えてくれているように。みみずくの時間は、淀んで見えない川面のように、そっと流れている。ゆっくりと。なにか大切なものを見落とさないように。


月夜のみみずく、生まれは湘南。人はかつてこの界隈に集う若者を湘南ボーイと呼んだ。サーフィンはおろか浮き輪で泳ぐのさえあやういみみずくだが。理想は仰ぐ富士の峰、希望は広き相模灘、とはみみずくがまだひよっこだった小学校の校歌である。今日は何年かぶりにこの地を訪れた。といっても通り過ぎただけだが。懐かしい友だちがそのままの姿ででてきそうな気がした。


空想は過去未来と巡ることができる。が、川の水がいつしか海へたどり着くように、人の命もしかり、決して時の流れに抗うことはできぬ。


ならば時の流れに身を任せることに、なぜみみずくはそんなに恐れるのか。

1 コメントはこちら:

匿名 さんのコメント...

わたしだって、先のことはわからない。
自分の選択が正しいのか。
後悔しないのか。
これからのことが怖い。

何かを恐れて自分の中に閉じこもるんじゃない。たくさんの人と出会って、他の人には味わえない経験をしてるみみずくは素敵だよ。