今宵も月夜に導かれ、

あっちの止まり木へふわり、こっちの止まり木にふわり。

いったいどこへ行き着くのやら。

そんな「月夜のみみずく」の自分のための備忘録

羊の大群

2008年11月5日

 

眠れない。眠れないぞ、こりゃあまったく、じつに悪意にみちた、手ひどい眠れなさだ。


眠くて眠くて仕方ないはずなのに、眠れない。羊がもう500匹も通りすぎたというのに。


英語じゃないといけないのかな。シープ、シープ、シープ。スリープ。迷える子羊。


しかし羊が500匹になるまで、なにもうたかわずに数えつづけたみみずくは、根気づよい。見込みがある。地道な努力であった。


頭んなかの、羊が500匹は、好き勝手にあばれはじめた。歌うもの、踊るもの、こら、静かにせんか!


そのうち、羊たちは勝手に恋愛して、さらには子どもをばんばか作りやがって、みるみるうちに増えいく……


なに? 頭んなかが狭いだって? 勝手に主張しやがってこのやろ。ここはいやしくもみみずく様の土地であるぞ。


今日という今日こそ、卒論をかかなくちゃいけないんだから、どうかみみずくに眠りを与えてください。


そのうち、羊は子どもを連れて一匹、一匹と消えていく。マイナス一匹、マイナス二匹……


あと498匹と数えないと、僕は眠れない。

0 コメントはこちら: