今宵も月夜に導かれ、

あっちの止まり木へふわり、こっちの止まり木にふわり。

いったいどこへ行き着くのやら。

そんな「月夜のみみずく」の自分のための備忘録

真夜中の迷言集

2008年10月30日

 

・・・眠いぞ。このままでは冬眠してしまう。
寝過ごして、朝飲むべき薬を夜に飲んでしまったのがいけなかったか。
とにかく、がっくり、眠い。


減薬について、次回こそ、きいてこなくちゃいけない。
いまは寝ていられる環境だからまだいいが、
いつまでもそういうわけには行かないだろうし。


さて、久しぶりに、大昔の日記が発掘され、読み出したのはいいが・・・

◆いっしょに仕事をしているけれど、みんな本当は一人。わたしも一人。自分が誰からも気にかけてくれないことを思って、淋しさでどうにもならない時もあるんだろうか。人間だもの、きっとそう思ったこともあったに違いない。程度に差こそあれ。
◆大変なのは自分だけではない。友に幸あれ。(友の浪人の報をうけ)
◆相変わらず、人参はえばっていやがる。
◆瞬間的に迷ってこういった。「飲んだほうがいいですよ」と。「ほうがいいですよ」というあいまいな言い方、さえない言い方に自分であきれて、すぐに眠たいフリをはじめ、そのうちほんとうに眠ってしまった。翌朝すごく感謝されて、ここ数年間も感じたことのないくらいにうれしく思った。(深夜、出雲行き夜行列車にて、隣のオヤジとの会話)
◆自分の頭の中よろしくわけがわからない。仕方ないから見入っているフリをする。・・・さんは私とあまり話をしたくないらしい。きっとまるで芸術とは無縁な人に映ったからかもしれない。・・・さんも変な人だと思った。でも完全に変な人ではない。(ある芸術家の個展にて)
◆YさんとHさんは私のために神に祈ってくださったが、宗教を信じない私にとって、この人たちは不思議であるとしか思えない。(教会にて)

・・・・なんだかよくわからないことが、米粒ほどの字でびっしり書かれている。ん? 教会・・・そういえば、思い出した。あの日、僕はある人の誘いで、生まれて初めて礼拝に行ったのだった。いま、あの人はどうしているだろう。

人は私にそういう外見の傷や、その人が気にしていることには触れずに、あたかも気がつかないように接するべきだと教える。しかし、・・・さんのは顔で、しかも女性が一番気を使う部分が、はじめて見た人ならぎょっとするほど醜く傷ついているのだ。このやけどの跡がこれまで・・・さんをどれほど苦しめたかのか想像を絶する。けれどもこの人は底抜けに明るく、笑顔もたえない。告白すると、・・・さんはそのやけどの跡がなければ美人な人なので、私はピアノを教わりに教会へ行ったのかもしれない。私は人を心で水に外見を見ている。この目が、・・・さんの傷を心よくないものとして避けようとしている。それでいて笑顔で、・・・さんと話を交わしているのは、それが偽善でなくてなんであろう。


・・・さんは・・・歳で一人身、両親ももうおらず、心底から愛してくれる男性もなく、淋しいでしょう?と聞くと淋しいとこたえた。私は教会へ赴いてピアノを習ってみようかと思う。それがこの人を苦しめるようなことになりませんように。でも本当にそうなるだろうか。


ああ、そんなこともあった。結局僕は、ピアノを習いに行かなかった。もうだいぶ昔のことである。以来、キリスト教とも縁がない。あの人はいまどうしているだろうか。神様がそばにいるのだとしたら、きっと幸せでいるだろうか。

昔の日記を見ると、あれから自分がほとんど成長していないことに気付く。案外、変わらなかったところに、自分の大切にしているものがあるのかもしれない。

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