夜8時に遅番業務を終え、夜勤者と交代したあと、来月から勤務するX棟へ向かった。情報収集というより、気持ちの準備のためといった方が正確だ。
X棟ではターミナルで戻って今日退院してこられたご入居が生死をさまよったあとだった。一時はサチュレーション75まで低下していたが、その時点でみみずくが測ってみると95に回復していた。もう夜も遅い。
意識はないようで、しかし手を握ると、トントンとリズムを刻んだ。声かけする「来月からX棟に勤務のみみずくです!よろしく願います!」意識は、ある。
(みみずくの祖父が一年の植物状態をへて、みみずくが手を握って帰った番に亡くなったのを思いだしてしまう)
はじめてあったひとが、最期を迎えつつある人だなんて。人生のすれ違い……
どうか、もすこしだけ生きてください。
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