今宵も月夜に導かれ、

あっちの止まり木へふわり、こっちの止まり木にふわり。

いったいどこへ行き着くのやら。

そんな「月夜のみみずく」の自分のための備忘録

地球儀から広がる世界 1

2007年5月24日

 

 夕方、家庭教師のバイト。小4と中1の女の子兄弟を担当している。今日は妹。いま都道府県を覚えている。北海道からはじまり、今日でもう5時間目、なんとしても今日は九州地方まで終わらせなければならなかった。

 作業はばらばらにした都道府県を画用紙に貼っていき、地図帳をみながらそこに特産品を書くというものである。関連づけて覚えたほうが早いという考えのもと、僕が思いついた方法だった。現在、四国を制覇し中国地方。


月夜のみみずく:「よし、今日中におわらせようね!」

  ・・・・・・結局、今日おわったのは「島根」「鳥取」「岡山」「広島」「山口」の5県。それも30分延長してようやく5県である。

 というのも話が飛躍しすぎたのだ。昨日姉を教えたときに地球儀をそばに置きっぱなしにしていたのが原因である。以下、順番どおりの話題の流れ。

・島根県の特産
・今日の給食でメロンが出た話
・鳥取県の特産
・僕が小4のとき「鳥取県」を「取鳥県」と書いて好きだったライバルの女の子に負けた雑談。

 ここでその子はそばにあった地球儀を見つける。

・時差の話
・日本の反対側の人が立っていられる理由
・万有引力なる法則
・地球には夜と昼があること
・地球は公転し、自転していること
・日食と月食の話
・月は公転していること
・月にでこぼこがある訳
・隕石と流れ星の話
・恐竜が絶滅した理由
・宇宙ができた訳
・宇宙の外に何があるのか 


 ここで話が宇宙の外にまで飛躍してしまったので、あわてて戻る。

・岡山県の特産
・広島県の特産
・原子爆弾の話
・第二次世界大戦の話
・ちいちゃんのかげおくり
・アメリカが日本に勝った訳

 ここで日本が初め勝っていたのに何故負けたのか、その子はとくに聞きたがった。

・国力の話
・占領の話
・戦後のGHQの話
・日本の植民地政策の話
・日本がいま戦争をしていない訳
・自衛隊について
・戦時中の物資不足の話
・学童疎開と佐渡

 ここで時間になり、おばあちゃんが来て、佐渡での子どものころの話をしてくれた。

・戦時中の食料のはなし
・学童疎開の話
・山口県の特産
 
 話が飛躍したのは、その子が、次から次へと質問をしてきたのに、僕がすべて答えようとしたからだ。僕の答えがさらなる興味を催すのか、また疑問が出てくる。  

 これが教育実習だったらたいへんな失敗である。また本当の家庭教師であったら、教えるべきことを教えていないので契約違反である。批判されても仕方がない。
 
 しかし、姉とは違い、小4の妹は、家庭教師の会社を通していない。母親からついでに見てほしいと頼まれたので、教えさせてもらっている。この子はさまざまなことに興味を持っている。その興味をつぶしたくないので、今日のように話が宇宙にまで飛んでも、僕はいいと思っている。(もちろん時間分謝礼はいただいているし、親からなにも言われてはいないのだが)
 
  いつになったら都道府県を終わらせ、ドリルに入れるのか。

 今日のような話が飛躍する家庭教師はやっぱりまずいのだろうかという気がしないでもない。



 

 ・・・意見があったら下さい。

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