そのときいまは長野県で先生をやっている寮の先輩からメールがあった。「いまKさんが久しぶりにいるから、次のお店を回って来て!ノブキ、会えるよ!」
あれ……Kさんはたしか、去年のいまごろ亡くなったはずじゃ……いぶかりながら僕は鼓動を高めた。
指定された場所をみつけ入る。最初は焼き鳥、四本で八百円とばかに高い。次は製菓店、玉虫色の光輝いたチョコレートを売っている……なんてきれいなんだろう…… 先輩のメールには回るべき場所がいくつも書いてある。なぜかみんな食べものに関するお店。
先輩たちもリストの後ろの店からまわって、そのリストの中の中間で落ち合う手はずだった。
僕が行き着いた先は、しかしどこか学校のグラウンドだった。子どもたちが散らばって遊んでいる。メールをくれた先輩を見つけた。
先輩「おかしいなあ…さっきまで一緒にいたんだけど…」
僕は必死にKさんの姿をさがす……
先輩「いた!」
みみずく「どこ!」
見ると、違うひとだった。僕はひどく落胆して……目が覚める。
……僕は ひどく落胆して目が覚める。一年前、彼女は死んだ。この絵のような幸せな場所にいるはず。
布団をかぶったまま、あたまの中で夢の出来事を反芻する。
なにもかも…
もうなにもかも…
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