今宵も月夜に導かれ、

あっちの止まり木へふわり、こっちの止まり木にふわり。

いったいどこへ行き着くのやら。

そんな「月夜のみみずく」の自分のための備忘録

ここに泊まっていいんですか

2009年8月4日

 

新しいx棟での3日目の仕事。介護度の平均は3~4。
大学で教育学を学んだが、介護学は未知の分野。

認知症のご入居者が不穏になるとき発する言葉は、3通りある、そう今日は実感した。


ご入居「今晩ここに泊まっていいんですか?」 


ご入居「こえから私はどうすればいいの?」 


ご入居「娘(息子)は大丈夫? ウチが心配だ」


<現在への不安>、<将来への不安>、<過去への不安>だ。


認知症は、手っ取り早く言うと脳が萎縮していくこと。一分前にいったことを忘れる。子どもの名前も忘れる。満腹も忘れる。おしっこをするのも忘れる。何かを探し徘徊する。物を壊す。壁のコンセントからなにからなにまで。


老いれば、どんなに優秀な人であるとも、どんなに実績を上げた人でも、認知症になる可能性はゼロではない。あなたもだ。


「帰る!帰らなくちゃ!」もう何度もいわれ


みみずく「いまは雨がざあざあ降ってるから帰るのは大変だよ」


みみずく「夕ご飯を食べてから帰ろうね」


みみずく「ここが〇〇さのおうちなんだよ」


みみずく「僕がずっといますから、安心してね!!!」



嘘をつく。だます。致し方ない。それが、しかし、この方たちの幸せにつながるとだと信じて。



いま、みみずくがやっていることが、間違いではないという確証がある。


それは、一人も例外はない、「笑顔」を見せてくださること。

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