今宵も月夜に導かれ、

あっちの止まり木へふわり、こっちの止まり木にふわり。

いったいどこへ行き着くのやら。

そんな「月夜のみみずく」の自分のための備忘録

試験前前夜に思うこと

2009年8月19日

 

今日も介助、介助にあけくれる。介護などといえば生易しい。一歩間違えれば転倒、すなわち死。目を離せない戦場である。法定の「一時間」の休憩時間は権利だが、よほど図太い人でなければ権利を履行することはできない。そういう職員は、しかしここにはいない。みなタイムカードを押したあと、一時間でも二時間でも残業するような、人たちである。


明後日は採用試験二次。なにも準備していない。ピアノもまだ引けていない。隣接するデイサービスにピアノがあるが、8時すぎても会議をしているので使えなかった。今年の試験は無理そうだ。一次を通っただけで、奇跡だったんだ。


しかし、夜帰宅して過去問をちら見する。<「福祉と子ども、高齢者」について述べなさい>


……高齢者ってなんだい? 自立しているお年寄り?それとも要介護5以上で認知症かつ精神疾患、慢性的な病気を抱えるお年寄りのこと?


夏休みでデイサービスにくる職員の子どもは、控え室で任天堂DS、公文式ドリルをほうりなげ、駄菓子を食べている。


なにもいわなければそのままだが、声がけすればちがう。小学一年の女の子に、庭にさく花を摘んで花瓶にいけて、あのおばあちゃんに渡してといえば、そうしてくれる。

そうしたときの顔は恥ずかしそうで、でも嬉しそうだった。


そんな現実を面接で聞かれて述べたとして相手はいわば教育官僚。専門家であるとも、介護の経験はない。


模範回答なんていえない。模範回答をいえばうかる試験なんて受けたくもない。


ずっといまの仕事をつづける。

0 コメントはこちら: