閉鎖病棟にいたとき看護士さんに「なにもしないこと」の大切さを教わった。
「なにもしないで病気を直すのは、しんどいけれど、時間がたてばきっといいことが、向こうから自然にやってくる」
「なにもしない時間を楽しめる人になれたらいいね」
薬をのんで眠気がくる数時間は、頭のなかでいろんなことが浮かんできて辛い。そこで考えた。夜、祖母と一緒に映画を見ることにしたのだ。今晩は黒澤明の作品。ちょうど祖母の少女時代の話で、思わず空襲の話なんかを話してくれた。
ビデオを借りにいく夜道、昔ボランティアしてた老人ホームを過ぎた。当時高校生。生きている意味がわからず、生きがいを探して、はじめたんだった。
今、月夜のみみずくは、「誰かの小さな幸せのきっかけを作ること」を生きる意味と思ってる。昨晩、何時間もかけて、亡くなった先輩の絵を描いて送ったこともそう。翌日の今日は、その無理がたたってしんどくなってしまった。
精神病に詳しい兄によると、そんな性格も病気らしい。人のために尽くすあまり、自分が駄目になって、結局まわりに迷惑をかけてしまう。いまもそうだ。家族に心配をかけている。
誰かの幸せのきっかけになりたい。でも自分が駄目にならない強さが僕に必要なものなんだと思う。
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