今宵も月夜に導かれ、

あっちの止まり木へふわり、こっちの止まり木にふわり。

いったいどこへ行き着くのやら。

そんな「月夜のみみずく」の自分のための備忘録

ああ信濃路の夕暮れに

2007年4月8日

 

  新歓期間が終わった。

  最終日のコンパで、Dr.と一週間前から準備していたコントをやったのだが、新寮生の知らぬ寮用語をかましすぎたこともあり、うけはいまいちであった。大勢の人を笑わせたり、楽しませたりするのはすごく難しい。でも少しはコンパに貢献できたかなぁ? いつかは本当に笑わせてやります。


  去年僕は飲みすぎたために、途中で引き返した恒例の山登り。一時間ほど闇夜の七曲を、通りすぎる車に怪しまれつつ、大勢でわいわいと上っていく。月夜のみみずくは暗いところなら、誰とでも話せるのである。院生の先輩と仲良くなった。

  ああ信濃路の夕暮に
  駒うちとめて義仲は
  都の空を仰ぎては
  若きひとみをもやしけり
  理想の花の香も高き
  ふるさとの野をうたはばや

  春霞ひく歌ヶ丘
  古りにし石碑の前に立ち
  みやびの胸を吟ずれば 
  うら若き児のほほ伝う
  熱き涙に裾花の
  岸の桜も色あする

  夏草やどのしのばるる
  川中島のいくさあと
  河原の石にまどろめば
  平和と乱に散りひらく
  歴史の花のうつろいて
  今ひびくなり自治の鐘

  今ひびくなり自治の鐘
 

  天守閣の石垣をよじ登りのぼり、長野市の夜景を眼下に肩を組み、寮歌をうたった。義仲もさすがにここまではしなかったと思う。6年間、毎日通勤電車でもまれ、闇々たる面持ちで単語帳片手に、車窓を眺めていた、ついこのあいだの自分には想像もできない光景だ。

0 コメントはこちら: