昼、いつものように、x等で一番介護度の高い方の食事介助をしてた。完全ミキサートロミ食。
はじめはいつも通りだった。
しかし次第にいつもと比べ様子がおかしいと気がついた。
なにかがちがう。
体温計を出した。(いま思えば賢明な判断だった)
8度を超えていた。
リーダーに報告。
体温はみるみる上がり8度五分に。サチュレーションも70パーセント台になった。
リーダーは経験からまよわず救急車を要請した。
救急退院は意識を確認するため「手を握ってください」といったが、発話もままならない認知症、それは無理なことだった。
救急車のなかでは40度をこえ、嘔吐もあったらしい。
診断では誤嚥性肺炎…食介にミスはなかったはずなのに……みみずくの行為が、この人を死なせるかも知れない・・・
……思いがよぎる。昨晩となりの棟で一人が肺炎で亡くなられた。
今年で三人目だ。
顔なじみのあった職員は悲しんでいる。みみずくはよくわからなかった。九十を超えての死は、厳かなことではあるが悲しいこととは限らない。ましてやめでたいことでもない。
同じ命でも生きたくても耐えられなくて死んだ、いまはみみずくより年下になってしまった先輩を思う。
あのとき心臓がやぶれるくらいつらく重くて……もし身代わりできたなら、何度も思った。
いい人ほど死んでいく。優しい人から死んでいく。神様みたいな人に限って早く死んでしまう。
これほど無慈悲なことはない。これほど無慈悲なことは……
0 コメントはこちら:
コメントを投稿