今宵も月夜に導かれ、

あっちの止まり木へふわり、こっちの止まり木にふわり。

いったいどこへ行き着くのやら。

そんな「月夜のみみずく」の自分のための備忘録

被災地と認知症

2011年3月28日

 

グループホームでの勤務も残り2日となった。

一部屋、空ができ、そこに福島から被災した方を受け入れる方向で話が進んでいるよう。

各地の避難所において、認知症のかたは、そして介護をする人の試練は、想像を絶するもの・・・

季節の変わり目でさえ、不穏や周辺症状の原因になることもある。
まして、過酷な環境においては・・・だ。

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停電があった日、夕方暗くなるリビングで、あえて入居者をあつめ歌をうたった。懐中電灯とろうそくだけでは足りないので、クリスマスに使う電池式のイルミネーションをかき集め、あちこちに設置した。

「クリスマスみたいね」

それで、落ち着いた雰囲気が出て、無事に就寝介助まで終えることができた。
隣のユニットは、しかし、大変な不穏の連鎖が始まっていた。

「何で電気がつかないの!」「テレビがみたい!」怒りと不安の大爆発。

地震があったことも、なんで停電してるのかも、わからない入居者が半数。

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一過性の停電だけで、こちらはあの状況。

被災地では、紙おむつがない、汚物を洗う水もない。ただそれだけの条件でも、自分だったら、途方にくれてしまう。


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東日本大震災:新潟で避難の62歳女性凍死 道に迷い?

2011年3月28日 18時11分
 28日午前8時半ごろ、新潟県田上町の林道で、震災で被災し同町に避難していた福島県富岡町の無職女性(62)が死亡しているのが見つかった。新潟県警加茂署によると、女性は認知症の症状があり、道に迷ったとみられる。死因は凍死。
 同署によると、女性は27日午後、家族と共に移ってきたばかりだった。到着の約30分後、家族が目を離した隙(すき)に避難所を出たらしい。警察や消防団員が捜索し、約900メートル離れた林道であおむけで倒れているのを見つけた。富岡町は原発から20キロの避難指示圏に含まれ、女性は震災後4カ所目の避難先だったという。【塚本恒】
http://mainichi.jp/select/today/news/20110329k0000m040039000c.html
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60台ということは、おそらく若年性アルツハイマー病。
認知症の方は、24時間体制の見守りが必要だ。


徘徊が施設内を越えると、そのリスクは未知数で、命を落とすかたもある。
街中で警察に保護されれば幸い、山林に迷い込み、出てこられなくなり体力を消耗し凍死してしまうこともある。


受け入れを、関東以南の福祉施設は判断し実行しないと…

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