雪の降る横浜まで、ヘルパー養成の実技講習に参加した。
教室には高校生から還暦を迎えたひとまで、異年齢のひとたち20人ほどが集まっていた。
スキルアップのため、転職のため、実母の介護のため……さまざまな動機の方たち。
介護現場で働くひとも中にはいて、職場から助成金をもらってきたひともあった。
みみずは自主参加だから全額自己負担だったけれど、もう一度介護の基礎を勉強したいと思い参加してみた。
初日の午後はインスタントシニア体験。白内障ゴーグルをつけ、からだ中におもりをつけ、耳栓もして……ゴーグルから見る世界はぼんやりと黄色の光につつまれて、くらいところだと、ほとんど何も見えない。
販売機でジュースをかわなければならなかった。でも手袋をした手では小銭がうまく財布から出せず、それよりも後ろに別のひとがならんでいたので、焦りは相当なものだった。
バリアフリーにかんして、エレベーターに車椅子用のボタンがあることはよく知られているが、そもそもボタンのランプが光っていないと、どこを押せばいいのか見えない。
エレベーターには鏡がついていることがあるが、あれも実は車椅子のかたが背後を確認するためのもののようだ。
ビル入り口にちかいエレベーターは、普通のエレベーター、奥はバリアフリーのエレベーター。なぜ奥がバリアフリーなのかというと、ビルの裏てには駐車場があり、しかも段差がないため、車椅子利用のかたにとってちかいからなのだ。
健常者が知らない設計のさりげない工夫が街にはもっとたくさんあることを知った。
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