今宵も月夜に導かれ、

あっちの止まり木へふわり、こっちの止まり木にふわり。

いったいどこへ行き着くのやら。

そんな「月夜のみみずく」の自分のための備忘録

2009年11月5日

 

夜中、思いだされる無名の人々……


大阪発出雲行き夜行列車で同伴した、住む最愛の人にあいにいくという中年男性。みみずくはこの人から貰ったカレーパンを食べ、その後食中毒を起こした。


シャッターがしまった深夜の千葉駅。体を売ってその日ぐらしをしているという女性。「女はいいですね」とうっかり失言し、お詫びにシャッターごしにピースを渡した。


電車の中でこれから先輩を殺しに行くといっていた兄弟。兄は根性焼きだらけ。車内で雪合戦をして別れた。電車に乗って殺しに行くというのが田舎だと思い。


屋久島の縄文杉の近くの非難小屋で泊まるといいはるみみずくを、凍死するから止めなさいと止めた元自衛隊のお兄さん。

「もー人類は木星につぃたよー」としか、いわない、かつてなにがあって精神を壊してしまったのか。


満員電車でスーパーカップ5つを袋にぶら下げ周囲の人の視線もくれず至福の表情で食べはじめた男。


公園で小学生のみみずくあいてに自転車のチェーンを振り回し、「彼女用」の二台目の携帯電話をもつ若いセレブホームレス。芋飴というのをくれたが毒がはいっていないか心配でみみずくは気づかれないように吐き出した。


数学の試験中、失禁した隣席の友達。お茶をこぼしたのだといっていた。

修学旅行のバスのなかでもよおしたがバスを止められず、しかたなくペットボトルにしたクラスメートもいた。どうやって入れたのか、諸説あった。


病室で桜のスケッチをしているとおもむろにはいってきて花をパクッと食べてしまった小さいおじいさん。機嫌がいいときは「かぼちゃーかぼちゃーかぼちゃー」歌っていた。


印象が強くて死ぬまで忘れられない。

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